第6回 息をするのはめんどくさいですか?
犬と暮らすと、毎日が忙しくなりますよね。
散歩に、ご飯に、オシッコシート取り換えたり、ブラッシングや、お風呂に入れたり
フィラリアの薬をもらったり、ワクチンの注射に連れて行ったりなどなど。
人間の暮らしに、これだけやること加わるのだから、バタバタしてくるのは当たり前です。
よく、初めて犬を飼われた方に、「こんなに大変だとは思わなかった……」という、愚痴めいたことを相談されるのですが、トーさんは、いつも笑って答えます。
「息をするのはめんどくさいですか?水を飲むのは大変ですか?」
きっと、犬と暮らすのが特別なことだと思ってしまうのかも知れませんね。
もちろん、仔犬でも、成犬でも、最初の頃は人も犬も慣れないので、大変だと思います。
でも考えてみてください。覚えてないけど、幼児の頃、トーさん達人間も、歩くのでさえ大変でしたよね?たくさんの愛情を注がれて、はいはいから立ち上がり、歩けたり、自転車乗れたり、成長してく中で、それがアタリマエになってきました。暮らしの中に溶け込んでしまえば、大変だとは思わないですよね。犬との暮らしも同じだと思います。大変だと感じるのは特別な時間だから。きっと、繰り返すことで特別じゃなくて、人も犬も生きていく上でフツーにすることとなります。それが日々のお世話だと思います。トーさんの愛犬「ひじき」が、虹の橋を渡ってしばらく、トーさんはやることが少なくなって、とても寂しい気持ちになりました。ぼけっと、空のリードを眺めながら、犬と過ごしていたはずの時間を持て余していました。もっとも、半年経たずに、くるみが家にやってきて、もとの忙しさに戻ったのですが、幸せの忙しさだなあとひしひしと思ったものです。それも今では、フツーになっています。日々の暮らしの中で犬がいること。このアタリマエこそ、幸せなんだと思います。
だから、頑張って、一生懸命お世話をして、早く慣れてしまうのが良いのかなあと。慣れるのは悪い意味じゃなくて、自然に、そこに愛犬がいる日々ということですから。息をするように、隣に愛犬がいる日々は、きっと悪くないよとトーさんは今日も思うのです。