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第10回 野生の証明 犬は本能を忘れないこともある。



今では意味ないことでも、昔は意味がありました。

 

愛犬のひじきですが、サイレンと一緒に遠吠えをしたり、アスファルトの道路を散歩の時、ウンチの後に、後ろ足であるはずのない土をかけようとしたりします。これは、犬が野生の時代の名残です。遠吠えは仲間との交信、後ろ足で土をかけるような行為は、他の動物からの追跡を逃れるためブツを隠す行為なのです。くるみだけではありません。ずいぶん前のことになりますが、都会育ちの犬が山登りにチャレンジするという企画で、撮影をしたことがありました。最初はおとなしく、慣れない環境に怯えていたモデル犬でしたが、山道を行くほどに、息切れして行くトーさんと対照的に、目がきらきらして、どんどん快活になっていきました。そして、最後には林の中に隠れている雉子を見つけて、追いかけようとリードをぐいぐい。その姿は野生の狼のようでした。このように、普段の生活でも、少し日常から離れた場所でも、犬の遺伝子に隠された太古からの性質、本能に従順な行動が見られることもありますよね。

 

本能というのは、すべからず生き延びるための術です。

例えば、トーさん達人間が、腐った肉を食べたらお腹壊しちゃいますよね。でも、大概の犬は大丈夫です。それは、自分達の胃酸がとても強く、悪い菌が胃を通過できないことを本能で知っているからでしょう。人間の側で犬が暮らすようになってからの長い時間。何代にも渡っての経験は遺伝子の中に組み込まれているのかも知れません。犬にとって食事は大袈裟に言えば、命を保っていく大切な行為です。体に悪いものを食べて体調を崩したり、死にいたってしまった経験も過去の代にはあったかも知れません。そのせいかどうかはわかりませんが、トーさんの経験では夜と野生に近い犬ほど、警戒心が強く、初めてのフードやおやつをいきなり食べたりしないケースが多いです。経験からかなと思っていたのですが、犬の栄養学との雑談で、この話をしたところ、僕の経験からも、そういうものだよという返答が返ってきました。そして、自分で納得すると新しいモノに挑戦するとのこと。どうやら、トーさんの推理は外れてはいなかったようです。

 

野生的とは繊細なのです!

野生的というと、人間界では細かいことを気にせずに欲望のままに生きるイメージですが、動物の世界では、細心の注意を払い、鼻、目、耳を駆使して、安全を判断するのです。もちろん、野生の記憶が薄れている犬達もいるみたいですが、野生的な犬も多いです。もし、新しいフードや、おやつに愛犬が興味を引かなくても、ガッカリしないで、一週間から10日くらいは様子を見てください。案外、ある日突然、けろっとした顔でガツガツ食べ始めるかも知れません。(笑)

 

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